子供の頃、私の家のダイニングキッチンには壁にこげ茶の掛け時計がありました。
振り子の“カチカチ”が心に残っています。
ちょうどの時間には、時間の数だけ”ボーン、ボーン”と聞こえてきました。
1人で留守番の時などは、”カチカチ”と”ボーンボーン”が、寂しさを一層強めていました。
早く母や兄が帰ってこないかなーと、じっと見つめていましたし、長針が少し動くと心もちょっとだけ暖かくなってきたのを思い出します。
長針が6の所まで来るとお兄ちゃんが帰ってくる。
12の所まで来るとお母さんが帰ってくると、子供ながらに待ち遠しかったですね。
また、夏休みのラジオ体操の時も、掛け時計の音が一つ鳴ったら集合場所に駆け出していきました。
朝ご飯も、お昼ご飯も、夕飯も、すべてこの柱時計が我が家の指揮者です。
おやつは、きっちり3時です。
私が母に早くおやつが欲しいというと、必ず母は、鐘が3つ鳴ったらねと、言っていました。
また、これで時間を読む練習をしたのも覚えています。
短い針、長い針の動きがうまく理解できなくて苦労しましたが、覚えてしまえば大得意です。
これは、私が高校に進学するまでキッチンにありましたが、ある日突然、お洒落な掛け時計に変っていました。
もう、自分自身も成長していましたので興味もなく、あのゼンマイ式がどうなったのかも聞きませんでした。
今思えば、あの懐かしい物が家にあれば、どんな事をしても修理をして、あの子供頃のように家のダイニングに掛け時計を置いたと思います。
私の子供には、鳩時計の掛け時計を購入しました。
時を告げる時に鳩が飛び出して鳴く様子は、子供の心にはどんな感じでうつっていたのなのでしょう。
少し煩く感じたこともありましたが、あの鳴き声がすると、子供はじっと見つめていましたから、漠然と時というものを知り始めたかもしれません。
私の子供も、どうも時間を読むのが苦手でした。
私の幼少期よりひどい様です。
何度教えても理解できず、私の方が根負けしてしまいギブアップとなりました。
この子は一生時間が読めないかもと、母として悲観しましたが、私が教えるのを辞めてからすぐに自然に理解するようになりました。
教える必要がなかったということです!!
柱時計は、我が家にとって色んな意味で思い出深く、そして子供の成長にかかせない大切な物でした。
時計もデザイン重視のものから、見やすさ重視のものまで様々ありますよね。
部屋の雰囲気に合うものがいいのですが、特に奇抜なデザインでなければ、頂きもので間に合わせる場合もありますね。 自分で選ぶ場合は何を基準に選ぶかな…そう言えば時計って買ったことないかも…。 ということに、今更ながら気が付く。きっと、一人暮らしを始めるときとか、結婚して新居に住む時に選ぶのかも知れません。
見やすさかな?デザインかな?
置く場所によるかな…。 リビングとか、時間を気にする場所には文字盤がはっきり分かるものがいいけど、お客さまも入ると考えると、ちょっと変わったデザインのものを選びたい気もする。
いつも思うのだが、寝室の時計に困るのだ。カチカチ音がなると気になって眠れない…。 あと、文字が小さいと目が悪いので朝何時なのかが起きた瞬間に分からない。 眼鏡かける前に見たいのですが…。なかなか探しても無いものです。
最近、壁に映像を映すようなプロジェクターのような時計もあるみたいで、それなら時間も見易いのかな…と思います。
友人のお宅に遊びに行った時にほっこりした気持ちになったのが、リビングに懐かしい鳩時計が掛けてあったのを見た時です。
丁度の時間には時刻を知らせる数、ハトが顔を出し鳴き、30分には一つハトが顔を出し鳴くという時計。その、ハトの鳴き声がどこか懐かしく、電子音と違うぬくもりのある鳴き声と言ったら伝わるのかな…。
外側はハト時計特有の木の彫刻がされていて、THE鳩時計という見た目。でも、色が使ってなくて、木の色そのままで、いい感じでしたよ。鳩時計もありだなって思いました。
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